木心乾漆四天王立像(北円堂所在)(してんのうりゅうぞう)

【年代】 平安時代
【所在】 北円堂
【指定】 国宝
【技法】 木心乾漆造、漆箔、彩色
【法量】 持国(じこく)天像136.6cm
     増長(ぞうちょう)天像136.6cm
     広目(こうもく)天像139.7cm
     多聞(たもん)天像134.7cm  いずれも像高
【公開情報】 春・秋一定期間公開

北円堂八角須弥壇(しゅみだん)の四方に安置されます。木心乾漆(もくしんかんしつ)造は、桧材を荒彫りし、麻布を漆で1層または2層貼りつけ、木粉を混ぜた漆を盛り彩色を施した技法です。増長天と多聞天の台座裏面には、これは大安寺四天王像で、延暦10年(791)4月に造立し、興福寺の僧であった経玄(きょうげん)得業が弘安8年(1285)に修理したことが墨書されます。大げさな身振りや、下半身に重点を置いた姿にユーモアさえ感じさせられます。造立年代がはっきりしていることから、平安時代初期の木心乾漆像の基準作品として、見逃すことができない像です。

本日のご拝観について
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