紺紙金字金剛般若波羅蜜経(こんごうはんにゃはらみつきょう)

【年代】 南北朝時代
【所在】 国宝館
【指定】 重要文化財
【技法】 紺紙金字、巻子装
【法量】 縦24.1cm、横593cm、紙数12紙
【公開情報】 通常非公開

「尊い神聖な智恵の完成」の教えで、仏典漢訳の第一人者鳩摩羅什(くまらじゅう)が402年に漢訳した経典です。般若経典の中では『般若心経』に次いで広く読まれ、日本はもとより、インド、中国でも多くの注釈書が作られました。釈迦と弟子の須菩提(すぼだい)とが対話する形で、般若思想-空(くう)の教え-の要点を簡潔に説きます。
濃紺紙に銀界を施し、本文は銀泥で書写します。巻末の願文に、康永2年(1343)4月11日に関白・二条良基(にじょうよしもと)が春日大明神法楽のために、春日社頭で天下泰平、家門安全、興福寺復興のことなど、十ヶ条の宿願成就のために書写したことが墨書されます。

本日のご拝観について
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