絹本著色法相曼荼羅図(ほっそうまんだらず)

【年代】 室町時代
【所在】 国宝館
【指定】 奈良県指定文化財
【技法】 絹本着色、掛軸装
【法量】 縦126.5cm、横79.4cm
【公開情報】 通常非公開

法相宗で弥勒(みろく)信仰が盛んな理由の一つに、兜率天(とそつてん)で修行する弥勒菩薩に、無著が瑜伽(ゆが)の法を求めて参じたことによります。この作品は、法相宗の教えの伝灯と系譜を視覚化したものであり、画幅中央に宝冠をつけた弥勒菩薩像を描き、その周囲に法相宗に関係する僧を系図的に描いています。描かれる僧侶は、下記の通り。

最上段右上から
1、無著菩薩(むじゃく ぼさつ)
2、世親菩薩(せしん ぼさつ)
3、護法菩薩(ごほう ぼさつ)、
4、陳那菩薩(ちんな ぼさつ)
二列目
5、戒賢論師(かいけん ろんじ)  以上、インドの僧
6、玄奘三蔵(げんじょう さんぞう)
三列目
7、慈恩大師(じおん だいし)
8、淄州大師(ししゅう だいし)
四列目
9、濮陽大師(ぼくよう だいし)  以上、中国の僧
10、善殊僧正(ぜんしゅ そうじょう)
11、玄賓僧都(げんぴん そうず)
12、行賀僧都(ぎょうが そうず)
最下段
13、基操大徳(きそう だいとく)、
14、信叡大徳(しんえい だいとく)
15、常騰僧都(じょうとう そうず)
16、真興僧都(しんこう そうず)  以上、日本の僧

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