文化財

「国宝」「重要文化財」

平安時代の軒瓦(へいあんじだいののきがわら)


©飛鳥園

【制作時代】 平安時代
【安置場所】 国宝館
【文化財】
軒丸瓦直径17cm 軒平瓦横幅24.3cm

 11世紀後半の50年間に中金堂が3回も被災するなど、瓦需要は活発で、その需要に興福寺瓦窯(がよう)だけではまかないきれずに薬師寺や法隆寺瓦窯、さらに他国からも運ばれました。その結果、軒先(のきさ)きには様々な文様や技法を持つ瓦、また大きさの異なった瓦が葺かれることになります。さらにこれらの瓦は京都の平安宮や六勝寺へも運ばれ使われました。
 この1組の軒瓦は、11世紀後半に再建された五重塔に葺かれたもので、軒丸瓦の周囲は高く広く回り、内に複弁6弁蓮華文、中央の中房(ちゅうぼう)周囲に雄蘂(おしべ)が巡ります。軒平瓦は中心に1本の棒、その左右に背中を向け合うC字形を置き、さらに左右に2回反転する唐草文を流します。奈良時代の伝統を受け継ぎますが、デザインは類型化し、粘土が荒く、焼成温度も低く、造り方も乱雑になります。
 平安時代の軒丸瓦、軒平瓦はともに110種類以上が知られます。