文化財

「国宝」「重要文化財」

奈良時代の軒瓦(ならじだいののきがわら)


©飛鳥園

【制作時代】 奈良時代
【安置場所】 国宝館
【文化財】
軒丸瓦直径18.2cm 軒平瓦横幅28cm

 興福寺の堂塔は、和銅3年(710)から天平18年(746)ころまで盛んに造られましたが、この時に軒先に飾られた瓦文様の半数以上がこの1組です。軒丸瓦は瓦当面が広く、周囲に鋸歯文(きょしもん)や珠文(しゅもん)が巡り、内に複弁8弁蓮華文を置き、中央の蓮子は二重に配置します。軒平瓦は周囲に長円珠文(ちょうえんじゅもん)と鋸歯(きょし)文が巡り、内に均整唐草文(きんせいからくさもん)を飾ります。藤原宮や大官大寺の特徴を随所に残しますが、文様の表現や刻出は奈良時代のもので、これに続く平城宮や国分寺の瓦にも大きな影響を与えます。
 この瓦は興福寺から直線距離にして約4q北西、木津川市梅谷の丘陵に築かれた瓦窯(がよう)や、興福寺のすぐ南東にあった荒池瓦窯(あらいけがよう)で造られました。
 奈良時代に興福寺の軒先を飾った軒丸瓦は約30種類以上、軒平瓦は約40種類以上が知られます。