文化財

「国宝」「重要文化財」

厨子入り木造吉祥天倚像(ずしいりもくぞうきっしょうてんいぞう)


©飛鳥園

【制作時代】 南北朝時代
【安置場所】 中金堂
【文化財】 重要文化財
桧材 一木造 彩色 彫眼 南北朝時代
像高64.3cm  厨子高102.0cm

 吉祥天はヒンズー教の水神ラクシュミー神で、仏教に取り入れられてからは美と幸運、富と繁栄、財産と智恵を授ける神として信仰されるようになります。
 この像は、厨子(ずし)に入り、中金堂本尊釈迦如来像の背面で、北向きに安置され、正月に修せられる『吉祥会(きっしょうえ)』の本尊像です。像内に種子曼荼羅(しゅしまんだら)を墨書する紙と五穀や五宝などが納められていました。
 厨子(ずし)は春日厨子で、正面に扉を開き、扉の裏面に梵天(ぼんてん)像と帝釈天(たいしゃくてん)像、奥壁に胡粉下地(ごふんしたじ)に七宝山図(しっぽうさんず)を極彩色で描きます。
 台座裏の墨書から唐招提寺第十代長老慶円が御衣木加持(みそぎかじ)と開眼導師(かいげんどうし)をつとめ、仏師寛慶が造り、絵師命尊が彩色を施し、暦応3年(1340)5月晦日に供養を終え、翌日に唐招提寺から興福寺に入ったことが知られます。