文化財

「国宝」「重要文化財」

乾漆十大弟子立像(かんしつじゅうだいでしりゅうぞう)


©飛鳥園

【制作時代】 奈良時代
【安置場所】 国宝館
【文化財】 国宝
乾漆造 彩色 奈良時代

 2600年程前、インドで仏教をはじめられた釈迦は、さとりを得られて以来45年間にわたって、インド各地で人々に教えをひろめ、多くの弟子を得ました。弟子達はさらに釈迦の教えを伝えます。釈迦はインドに16大国あった中でも、特に栄えていたマガタ国とコーサ国で教えたので、この2ヵ国に弟子が多くいます。生涯に1250人の直弟子がいたとされ、中でも優秀な10人の高弟が十大弟子と呼ばれます。10人の名は経典によって異なりますが、興福寺の場合は『維摩詰所説経』(ゆいまきつしょせつきょう)「弟子品」(でしぼん)に説かれる大迦葉(だいかしょう)、阿那律(あなりつ)、富楼那(ふるな)、迦旃延(かせんえん)、優婆離(うばり)、羅羅(らごら)、舎利弗(しゃりほつ)、目けん連(もくけんれん)、阿難陀(あなんだ)、須菩提(すぼだい)を指します。
 乾漆(かんしつ)造で、いずれも髪を剃り、袈裟(けさ)を着て、板金剛(いたこんごう)をはき、洲浜座(すはまざ)に両足をそろえて直立します。十大弟子はインド人なのに日本人の顔立ちにします。顔の表情、手のかたち、袈裟(けさ)の折り目の起伏や流れに変化を持たせ、個性的な表現をとります。