文化財

「国宝」「重要文化財」

春日社寺曼荼羅図(かすがしゃじまんだらず)


©飛鳥園

【制作時代】 室町時代
【安置場所】 国宝館
【文化財】
絹地彩色 掛軸装 室町時代
縦117.0cm 横55.7cm

 仏教が日本に伝えられると、すぐに日本古来の神との間に習合がおこなわれます。それが平安時代に入るとその傾向はますます顕著になり、藤原氏の氏神春日社と、氏寺興福寺は一体とされるようになり、この信仰形態を絵図に描いたのが春日曼荼羅図(かすがまんだらず)です。
 上半分に春日社景を春日東塔と西塔、それに鳥居までを描き、上方に御蓋山(みかさやま)、天空中には向って右に乗雲飛来し影向(ようごうー神や仏がこの世に現れること)する文殊菩薩(もんじゅぼさつ)像(若宮)を、山の左に釈迦如来(しゃかにょらい)像(第一殿)、薬師如来(やくしにょらい)像(第二殿)、地蔵菩薩(じぞうぼさつ)像(第三殿)、十一面観音菩薩(じゅういちめんかんのんぼさつ)像(第四殿)の各本地仏(ほんちぶつ)を描きます。
 下半分に興福寺の堂塔を南正面から見下ろすように描写します。下方に猿沢池や五十二段もとりいれ、古図を写したもので、鎌倉時代以前の興福寺伽藍が知られることは貴重です。